【喜如嘉の芭蕉布】逸品手結手織り芭蕉布八寸名古屋帯煮綛(ニーガシ)花織≪御仕立て上がり・中古美品≫織物通最後の憧れ…証紙付きの完品煮綛!!

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商品情報


◆最適な着用時期 盛夏(6月末~9月上旬)

◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません

◆着用シーン 芸術鑑賞、お食事、お出かけなど

◆あわせる帯 小紋、織の着物など
経緯共に手績み芭蕉糸100%
長さ約3.65m
お太鼓柄
※トンネル仕立て
【 仕入れ担当 田渕より 】
沖縄県本島北部の大宜見(おおぎみ)村。
喜如嘉を中心とした芭蕉布は
琉球の染織作品の中、とくに自然布の中で、
最も有名なるものでございましょう。

その中でも格上品として知られる、
煮綛芭蕉布(ニーガシバサー)に花織をあしらった超逸品、
証紙も残った完品でございます。
人気の一方でその製織には年数が掛かり、職人の高度な技術が必要な大変希少な織物でもあります。
詳細は説明文下部をご覧下さいませ。

大自然をそのまま布にしたかのような…
恵みの布に、ざっくりとした味わい。
織物通最後の憧れを…
どうぞこの機会をお見逃しないようご覧下さいませ。


【 お色柄 】
その手触りは例えようがございません。
心地良いシャリ感に、自然の恵みを感じる節の感触…
まさしく命を織り込んだ至極の布といえるましょう。

草木染めを加えたその糸は
首里で生産された芭蕉織物でも、王朝時代には上流家庭用として用いられていたそうです。
芭蕉繊維の中でも熱に耐えることができる糸質の良い芯部分の繊維を用いたものです。

ニーガシバサー糸の製法は、製糸したあと経緯とも撚りをかけ、綛糸(一定の長さに束ねた染糸)にし、
灰水で1~2時間ほど煮て柔らかくします。
そのため絣や絽織などの技法にも耐え得る細く強い上質な糸が出来ます。

本品はその上質な芭蕉繊維を一条に綾なした秀逸品。
自然な生成り色を基調として琉球藍、福木、想思樹などを用いた格子を織りなし、
お太鼓には花織を施して…
色彩が見事に混ざり合い、調和しております。

大戦により途絶えかけた芭蕉布の復興に尽力され、
101歳で実り多き人生を終えられました。
人生を芭蕉布に捧げられた平良敏子さんの
技と心が受け継がれた、真心の織物です。

これ以上ない夏の織物の最高峰と言っても過言ではございません。
終生お手元でご愛用いただければと願いつつ、
大切にお届けさせていただきます。


【 商品の状態 】
中古品として仕入れて参りましたが良好です。
うっすらと畳皺がございますのでお届け前にプレス加工をサービスいたします。


【 喜如嘉の芭蕉布について 】
琉球の美しい風と、やさしい大地に育まれて生まれた織物、芭蕉布。
「芭蕉布」とは、沖縄手織りの中でも最古の1つと言われており、
その名の通り植物の糸芭蕉を原料として織り上げられた布です。

亜熱帯から熱帯地方に生育しますが、適度な寒暖があり、
細かい繊維がとれる、奄美・沖縄の糸芭蕉が最も良いとされています。
芭蕉布の大きな特徴は、麻より繊維が堅いため軽く張りがあり風通しが非常に良く、
衣類が肌にまとわり付くこと無く、一層さらりとした肌触りがあることです。

猛暑で夏の長い、亜熱帯気候の沖縄に最適な織物として、
王族から農民にいたるまで夏の衣類として広く愛用されていました。
また近世から第二次大戦まで、農村では屋敷の裏庭や畑に糸芭蕉を栽培し、
自給自足の生産体制が続いておりました。

しかし、かの大戦によって芭蕉布は造る人も材料も廃れてしまい、
途絶える寸前になってしまいました。
その芭蕉布を復興させ伝統の技術と美を今に伝えてくださったのが、
人間国宝である平良敏子氏です。

柳宗悦の『芭蕉布物語』に感銘を受けた平良氏は、
倉敷で大原総一郎・外村吉之介両氏に激励されながら、
倉敷で学んだ織りの知識を活かし、
さまざまな技術改良を加えて、芭蕉布を「重要無形文化財」にまで復興させました。


一枚の芭蕉布ができあがるまでには、
気が遠くなるほどの工程を経なければなりません。
それは、糸芭蕉の原木を栽培することから始まります。

野生のものでは硬くて使用できないので、
繊維を柔らかくするための工夫をしながら育てるのです。
一反を織り上げるのに、約二百本の糸芭蕉が必要と言われます。

そこから、皮を剥ぎ、木灰汁で煮、しごいて不純物を取り除き、
水に浸し、用途に合わせた細さに裂き、結び繋げる…
これでようやく糸ができます。

簡単なようですが、大変な労力と時間が必要で、
重要な工程です。それから撚りをかけ、整経。
染色用や絣用でそれぞれ異なる処理をし、やっと織る作業へと入ります。

乾燥に弱い芭蕉が切れないように、絶えず湿気を与えながら織ります。
5、6月の梅雨の時期が最適だそうです。
最後に織り上がった反を木灰汁で炊き、洗濯をして仕上げます。

ここまでしてやっと一枚の布が織り上がるのですから、
芭蕉布の希少性をわかって頂けるのではないでしょうか。

【 芭蕉布について 】
喜如嘉の芭蕉布
文部科学大臣指定重要無形文化財(1974年4月20日指定)
経済産業大臣指定伝統的工芸品(1988年6月9日指定)


糸芭蕉から採取した繊維を使って織られた布。
日本の別名は「蕉紗」。
沖縄手織りの中でも最古の1つと言われており、
その名の通り植物の糸芭蕉を原料として
織り上げられ、沖縄本島の北部に位置する
大宜味 (おおぎみ) 村の喜如嘉 (きじょか)が
主な産地である。

1972年、沖縄が日本に復帰すると同時に、
芭蕉布は県の無形文化財に指定され、かの平良敏子氏が
その保持者としての認定をうけた。
1974年には大宜味村喜如嘉の芭蕉布が
国の重要無形文化財に指定された。

糸芭蕉の繊維は麻より繊維が堅いため軽く張りがあり、
風通しが非常に良く、衣類が肌にまとわり付くこと無く、
一層さらりとした肌触りとなるため、猛暑で夏の長い、
亜熱帯気候の沖縄に最適な織物である。

芭蕉布の原料となる糸芭蕉は、3年ほどかけて
人の背丈を超える大きさになったところで
やっと採取可能な状態となり、1本の糸芭蕉から
20グラム程度という極僅かな採取量である。
1反の布を織るには200本の糸芭蕉が必要とされる。
※仕立て上がった状態で保管されておりましたので、折りたたみシワがついております。この点をご了解くださいませ。
[文責:田渕 健太]

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